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矯正歯科基礎知識

矯正治療とは

細胞の新陳代謝と同じで、歯の周りの骨は知らないうちに、少しずつ新しい骨と古い骨が置き換わっています。歯とアゴの骨の間には、歯根膜と呼ばれる組織があり、歯に横向きの力を加えると、この歯根膜が引張られて伸び、骨との間にできた隙間に新しい骨が作られます。反対に歯が傾いた側の歯根膜は圧迫されて弱まり、加えられた力の衝撃で骨が溶けていくので、少しずつ動いていくのです。

こうした歯根膜の性質をうまく利用すれば、歯は力を加える事で、上部だけでなく根も動かす事ができるのです。つまり矯正治療とは、歯が動くメカニズムと矯正装置によって、歯を少しずつ動かしたい方向に移動させ、きれいな歯並びと良い噛み合せを実現する方法といえるでしょう。

矯正治療で、デコボコの歯をきれいに並べるためのスペースをどのように確保するかというと、主に三つの方法が考えられます。一つは奥歯を奥の方へ動かして隙間を作る方法です。これはインプラント矯正が有効です。二つ目が歯列全体を側方へと拡大させる方法、そして三つ目が歯と歯の間の部分を少しずつ削って隙間を作る方法です。歯の表面はエナメル質でコーティングされていて、多少削ってもきれいに研磨すれば、しみたり、それが原因で虫歯になることはありません。

歯が動くスピードは、通常、一ヶ月に約一ミリ程度です。歯を動かしたあと、更に骨ができるのを待たなければなりませんから、どうしても矯正治療にはある程度の時間がかかりますが、その分、自然な形できちんと治すことができるのです。お子さんの場合、早期に治療を開始すれば、アゴの成長や発育を予測しながら永久歯が望ましい位置に生えるように誘導できるため、治療期間も比較的短く、治療内容も簡単にすむ可能性が高まります。

もちろん、いくつになっても歯根膜が健康であるかぎり、歯は十分動き、矯正治療は可能です。成人の場合、短期間で歯並びをきれいにしたいという患者さんには、セラミック製のかぶせものをしたりする審美歯科治療という選択もありますが、その場合は健康な歯を削らなければならないというデメリットがあります。

治療前の精密診断と説明が矯正治療成功のカギ

矯正治療は通常、二年程度の期間を要し(インプラントを用いると一年)、患者さんにはその間、矯正装置を付けていただく事になりますが、それを克服してこそ、満足度の高い結果が得られるわけです。そのためには説明と選択が非常に大切になってきます。ある程度長期にわたる治療だけに、患者さんには矯正の必要性を本当に理解し、どのように治療し、治療後はどのように改善されるかを十分納得していただく必要があります。

一般的には医師が患者さんの症状をチェックしてカウンセリングを行います。患者さんの希望を良く聞いたうえで、矯正治療の概略を説明します。その際、治療に対する不安やわからない事があれば、納得がいくまで質問してください。矯正治療期間中、できるだけストレスにならないよう、安心して治療を継続していくためには、患者さんと医師とが理解し合い、信頼関係を築く事が大切です。

検査結果ならびに事前に確認をした患者さんの希望を考慮しながら、治療計画を作成します。治療方法、矯正装置、治療期間、費用などについて詳細な説明をします。

もしわからない事があれば遠慮なく質問をして、疑問点をクリアにして、治療方法を十分理解のうえ、実際の治療を開始してください。ただし、お子さんの場合、骨の成長や歯の発育を考慮し、しばらく観察期間をおいて、矯正を始めるのにベストのタイミングを見計らって治療を開始することがあります。